お題は「テクニック」。
この手のお題は苦手だと知った。自分語りしようにもこれといったテクニックを持っていないと思うし、それを公開したところでなんと言うこともないと思うからだ。テクニックかも知れないと思うものはほとんど環境整備になってしまう。これはテクニックだと私は考えない。要するに誰でも簡単に更新できる環境で更新しているためだ。 ネタ集めにテクニックは使ってない。 ネタを収集する際、以前はタブブラウザ(Firefox使ってます)のタブをいくつかずつ開いて見ていた。最近はRSSを公開していないサイトの更新情報も拾えるFreshReader(MyRSSのエンジンを内部的に持ってる)を導入してより快適な環境になった。あとはオートアンカー(Firefox用xpi版)を使ってリンクを張るくらい。これもオートアンカーと同様の機能をMovableTypeのQuickPostに持たせているのでより快適になっている(RefererがサイトのSourceに反映するようになってる)。 このような環境を整えるのは、ちょっとした知識も必要になるため一種のテクニックであると思うが、これはアイデアと単なる実装であって、手順そのものはテクニックではない。 ネタの選別にテクニックがあるという意見もあるだろうが、それは身に付いた嗅覚であるだろう。自分がおもしろいと思えるかどうかがすべてである。本能的なものに近くテクニックとは言い難い。 では日々更新に費やす時間の中で使っているテクニックとは何だろう? 最も気を遣っているのはタイトルの付け方である。 おそらくこれに尽きるのではないかと思う。どれだけ興味を引きつけるようなタイトルを付けるか、内容がわかりにくくならないか、疑問に思えるフレーズであるかなど、気にし出すととまらなくなる。できるだけキャッチーでかつ本質的なタイトルを付けることができるかにテクニックは隠れている。 【水に電気を流して氷にする話】 具体的な例を挙げよう。以前、水に高圧電流を流すと氷ができるという話題を取り上げたことがある。このときに「水に電気を流すと水素と酸素が… いいえ、氷ができるんです」というタイトルを付けた。このタイトルは今でも良くできたと自画自賛している。多少冗長だとも思っているのだが、読者の興味を引く効果はあったようだ。目に触れたときに「ん?」と思わせればタイトルの役割は全うされている。単純に「水に電気を流すと氷ができる」よりも不思議さが増す。このおもしろさはやみつきになる。 羅列された話題にこそタイトルの重要性がある タイトルは1エントリに1つの話題をもつブログだけのものだと考えている人も少なくないだろうが、そうだとは思わない。羅列型ニュースサイトであっても元記事のタイトルをそのまま引くのではなく改変することも可能である。ここに意思を反映することだって十分に可能だ。 ただでさえ同じ話題を取り扱う機会の多いニュースサイトでは、タイトルの改変はサイトの雰囲気を作る上で重要なのではないかと思う。しかし、このときにぱっと見てどんな話題なのかわからないようでは困る。そういう意味で本質的でありキャッチーなタイトルを付ける必要がある。 思わずクリックしてみたくなるタイトルを付けることは魅力的なサイト運営をする第一歩になる。これは日々のサイト更新を単調なものにしないためにも役に立つ。複数の束縛要素がある中で効果的なフレーズを考えるというのは案外おもしろいものだ。 良いタイトルとは何だろうか。 繰り返し書いてきたことだが、まとめてみる。 私の考える良いタイトルとは以下の3つの要素を満たしているものだ。
なにげなく書いたが、こうしてみると新聞社などの付けているタイトルは上手いことがわかると思う。本質的で事実を伝えつつ、おもしろそうだと思わせるタイトルが付けられていることが多い。それにもう一歩加えるのが本稿で述べたいテクニックである。 ポイントは3つめの「疑問」に思わせるタイトルである。疑問に思うことが下手になっていると第3回目で述べたが、それがここにもあらわれる。 疑問を提示されたら、そういえばなぜだろうと疑問に思うことが多い。 この感覚は日常的なものだと思う。そして疑問の発見は喜びでもある。 このとき、記事を読めば疑問は解決するのだから、疑問の発見と解決がセットになる。この1クリックには大きな意味がある。 同じニュースを読むのでも疑問を抱えて読むのとそうでないのでは読後感が変わることは自明である。良いタイトルは読者に爽快感を与えると考えている。 この爽快な1クリックを提供してくれるサイトは非常に好感が持たれるだろう。 あまり意識していないことかも知れないが、読者とのインタフェイスになるのはサイトデザインと記事のタイトルである。中身がおもしろいことはもちろん大切だが、中身をおもしろいと思わせるかどうかも実はインタフェイスに依存していると考えている。 この話題もおもしろそうなのだが、今回はこの辺で。
by text_project
| 2006-03-06 12:11
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