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お題 その4
第4回のお題は

「テクニック」 by 香陸@小生にうず
です。
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by text_project | 2006-03-03 19:19 | Information
印刷媒体とウェブ / 香陸
0. はじめに
 今回のテーマは「印刷媒体とウェブ」ということで「小生にうず」の香陸です。どこに焦点を絞り、どの程度話題を広げるかによって書けることは変わってくると思うのですが、個人ニュースサイタというよりは僕個人の視点から、情報の受容者として無難なことを率直に書きたいと思います。

1. ひとまず
 そこに含まれている情報という観点から、僕はそれらの区別にあまり関心がありません。というのも情報の信頼性としてはどちらの場合も大して差がないからです。いまのところ、印刷物のほうが情報のストックが多いという程度の差でしょうか。それは情報の信頼性の問題ではなくて、情報源への信頼感の問題です。活用できない人はどのみち活用できませんし、おいおいその差はなくなります。また、媒体という観点では、どちらもそれぞれ長所と短所はあります。内容を適切に表現できて無駄の少ないほうの媒体が多く使われることになるのは当然ですが、それは僕の問題にはなりません。

2. けれども
 ウェブ媒体で印刷媒体と同じように金儲けができるかということに興味はあります。それは、(個)物化されていない情報に充分な価値を与えられるかということと、ウェブ媒体でプロとしての活動ができるかということへの興味です。そしてこのことこそがウェブの未来をみる上でもっとも重要なことであると思うし、ウェブ媒体に本当の意味でクオリティの高い作品や才能が供給されるかどうかの境目だと思います。そしてそうなると、印刷媒体で仕事をする企業に対するウェブ媒体で遊ぶ個々人のゲリラ戦はいまほど単調なものではなくなるでしょう。

3. おおむね
 当たり前ですが「こうなったら便利なのに」という使い手の事情と「こうしたら儲かる(無駄を省ける)」という送り手の事情が重なったものが実現されていきます。それはある場合、印刷媒体がWeb媒体で代替されるのだろうし、紙がPCやケータイに役割を譲る場面もあるでしょう。もちろん、その逆もあります。それはいままで通り緩やかに展開され進歩するのだろうし、消費者の意識の変化とともに鳩の歩みで変化していくのかなと。

4. さておき
 僕は紙の「辞書」「事典」が好きなのですが、これらはなくなるでしょう。紙の「地図」も同様です。紙を繰るよりも検索をかけたほうが目的とする情報への到達が容易なので、この手の印刷物はなくなると思います。個人的には「紙幣(貨幣)」を持ち歩くのが面倒なので早々に電子マネーを標準にして欲しいのですが、そうなると「切符」の類もなくなります。ここまでくると消費者が物々交換の呪縛から解き放たれた感じがします。

5. さらには
 個人的にもっともウェブ媒体にしてほしいのは「論文」や「紀要」の類です。いまの段階でもある程度のものはデータベース化されているし著作権切れのものは探せば見付かりますが、実際に使いたいところのものはあまり自由に使えるという具合にはなっていません。実に不便です。これはウェブの議論がなかなか深化したものにならないことの原因のひとつであると思います。逆に既存の業績にあたる必要の少ない話題はウェブ上で非常に活発に論議されているように思います。

6. ちなみに
 「楽譜」「画集」「写真集」等はいまのまま、「雑誌」「週刊誌」等もいまのまま、「小説」「漫画」等は豪華版や特装版のように付加価値が盛り込まれた形で存続すると思います。「楽譜」は最終的には紙に落とすことになるので結局は紙のまま、「画集」「写真集」はそもそも発行部数の少ない作品なのでいまのまま、「雑誌」「週刊誌」は寝転がって読みたいのでいまのまま、「小説」「漫画」は手元に置いておきたいという欲求が働くのでいまのままです。発行部数は全体的に減ると思いますが、それは娯楽の多様化によるものでウェブが直接に関与するわけではないと思います。

7. ところで
 「新聞」はどうなるでしょうか。新聞作って食っている人もいるのでなにかしらの形で残るに決まっているわけですが、どういう形で残るのかの想像は容易ではありません。ひとまず、自宅まで配達される悪しきシステムがあるので当分は発行部数を下げつつもいまのまま存続すると思いますが、ウェブ世代が年配になってくると事情は変わるような気がします。ウェブに議論の場が確立されれば、ウェブの議論を紙でまとめるという形の紙面にもなるでしょう。そうなると人気作家の連載小説を載せるみたいなノリで著名なブロガーをライターとして抱え込むということになるでしょうか。なににせよ、より特色のある紙面作りが求められるようになるとは思います。

8. おわりに
 表面をなぞっただけでなんの深みもありませんが、僕の感想でした。情報化社会が抱くだろう個々人に関わる問題はそのあたりにはそれほどないだろうなと思うわけですが、ただ、現段階で紙媒体を好む人とウェブ媒体を好む人の二層に分かれているのだとしたら、というよりも、そのような区別を前提において対話をするのだとしたら、その両陣営の間で無益な局地戦が繰り広げられたりもするだろうとぼんやりと思います。
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by text_project | 2006-03-01 13:59 | 香陸